横葺き鋼板屋根(トタン屋根)の塗替え、O様宅
2019年05月06日
30数年ほど前からでしょうか、横葺きのトタン屋根の邸宅が飛騨でも増えてきた様子。見栄えが良いのがメリットといえばメリット。古川町にお住いのO様の、今はお住まいになっていない国府町にあるご実家もそのひとつ。
しかしこの横葺き屋根、“サビが非常に発生しやすい”というトタン屋根にはあってはならないデメリットがあるのです。
見た通り折り目が横方向に幾重にも重なっている構造で、水分はこの折り目の先端に停滞しやすい性質があり、尚且つ水は狭いところに入り込む習性「毛細管現象」という性質があるため、各折り目の中に雨水が入りやすい。
この折り目は屋根を葺いた直後はある程度の隙間があるので中に入った水分も乾燥しやすいのですが、毎年積雪などの重みで段々隙間がつぶれてゆく。この狭くなった隙間に入った水は乾燥しにくく、日光で熱せられてトタンが熱くなると水分が付着した部分の鋼板は早々にサビが発生してしまうのです。
これを最初の塗替え工事の際に高圧洗浄で折り目の中の汚れをしっかり洗って、完全に乾燥してから折り目の隙間の中にしっかりと塗料を入れて塗装してあれば良いのでしょうが、不十分な洗いと不十分な塗装という施工が反ってサビを誘発して、後年折り目からサビ汁が流れ出る状態になってしまいます。
塗装すると雨水は水玉になるので、塗装の前と比較して水分が乾きにくくなるのです。この水玉が中途半端な塗装部分に長時間停滞してしまいサビを誘発してしまうのです。雨がかかったり日光に晒される部分の塗装施工は絶対中途半端なことをしてはなりません。
表面に出ているサビならばグラインダーで無理なく除去できますが、この折り目の中のサビはマシンが入らない。ワイヤーブラシ等使って手作業でシコシコやっても思ったように除去できないのです。この折り目の中のサビの除去は不可能と断言しても良いくらいです。O様宅も、そんな状況の屋根でした。



本来ならば葺き替えを薦めるほどのレベルでしたが、O様はそんなに遠くない将来取り壊すつもりだけど、しばらくは維持しておきたいのでとりあえず延命だけでもできればというご意向でした。ならばとできる限りの処置を取るため高圧洗浄機で十分に洗浄した後に、さらにつぶれた折り目をケレン(革スキ)で広げて中のサビをピアノ線ブラシ(ワイヤーブラシの中でも特に強い!)で延々と手作業で水研ぎを行い、できる限りのサビ取りを行った後に完全に乾燥させてから下塗り、折り目の中にもたっぷりとサビ止め塗料&仕上げ塗料を吹き付けで入れ、表面はローラーで仕上げ塗装を行う。
サビ取り作業は大変どえす~


これで3年間、サビ汁が流れて出てこなければ、この延命処置は成功といっても良いかと思います。
特に横葺き屋根は早め早めの塗替え対応と、ちゃんとした塗替え施工が必要です。早くてもダメな施工は屋根の寿命を縮めますから。
しかしこの横葺き屋根、“サビが非常に発生しやすい”というトタン屋根にはあってはならないデメリットがあるのです。
見た通り折り目が横方向に幾重にも重なっている構造で、水分はこの折り目の先端に停滞しやすい性質があり、尚且つ水は狭いところに入り込む習性「毛細管現象」という性質があるため、各折り目の中に雨水が入りやすい。
この折り目は屋根を葺いた直後はある程度の隙間があるので中に入った水分も乾燥しやすいのですが、毎年積雪などの重みで段々隙間がつぶれてゆく。この狭くなった隙間に入った水は乾燥しにくく、日光で熱せられてトタンが熱くなると水分が付着した部分の鋼板は早々にサビが発生してしまうのです。
これを最初の塗替え工事の際に高圧洗浄で折り目の中の汚れをしっかり洗って、完全に乾燥してから折り目の隙間の中にしっかりと塗料を入れて塗装してあれば良いのでしょうが、不十分な洗いと不十分な塗装という施工が反ってサビを誘発して、後年折り目からサビ汁が流れ出る状態になってしまいます。
塗装すると雨水は水玉になるので、塗装の前と比較して水分が乾きにくくなるのです。この水玉が中途半端な塗装部分に長時間停滞してしまいサビを誘発してしまうのです。雨がかかったり日光に晒される部分の塗装施工は絶対中途半端なことをしてはなりません。
表面に出ているサビならばグラインダーで無理なく除去できますが、この折り目の中のサビはマシンが入らない。ワイヤーブラシ等使って手作業でシコシコやっても思ったように除去できないのです。この折り目の中のサビの除去は不可能と断言しても良いくらいです。O様宅も、そんな状況の屋根でした。
折り目のいたるところからサビ汁が流れ出ているO様のご実家の屋根
折り目の中のサビが酷い・・・
本来ならば葺き替えを薦めるほどのレベルでしたが、O様はそんなに遠くない将来取り壊すつもりだけど、しばらくは維持しておきたいのでとりあえず延命だけでもできればというご意向でした。ならばとできる限りの処置を取るため高圧洗浄機で十分に洗浄した後に、さらにつぶれた折り目をケレン(革スキ)で広げて中のサビをピアノ線ブラシ(ワイヤーブラシの中でも特に強い!)で延々と手作業で水研ぎを行い、できる限りのサビ取りを行った後に完全に乾燥させてから下塗り、折り目の中にもたっぷりとサビ止め塗料&仕上げ塗料を吹き付けで入れ、表面はローラーで仕上げ塗装を行う。

↓ 下 塗 り ↓
↓ 施 工 後 ↓
これで3年間、サビ汁が流れて出てこなければ、この延命処置は成功といっても良いかと思います。
特に横葺き屋根は早め早めの塗替え対応と、ちゃんとした塗替え施工が必要です。早くてもダメな施工は屋根の寿命を縮めますから。