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3階建てアパートの外装塗装
2021年02月14日
昨年の初夏、オーナーのS様よりご依頼いただき塗装工事を行った、3階建てアパートの外壁・屋根塗装の紹介をさせていただきます。
こちらの建物、1~2年ほど前に内部の配管工事を行い、その際に外壁の一部を剥がしたため、左右の両側面だけをその復帰工事にて塗装されたそうです。
その塗装色と同じ色調で残り全体を塗替えしてほしいとのご意向です。
今回の施工予定部分、つまり新築の時のままの未施工部分の建物正面と裏面は、外壁に使われているALCというモルタル系の外壁材に、新築時に施された『リシン仕上げ』という砂状素材を混ぜた塗料の吹付塗装がなされています。この工法は比較的リーズナブルなこと、通気性が高いこと(建物の寿命だけでなく人の健康にも影響)、見た目にも高級感があり好まれますが、耐用年数がとても短くクラックが入りやすく、汚れが付きやすく着いた汚れがほぼ取れない、などのデメリットがあります。
外壁に使用されているALCという外壁材はとても高価かつ優れた素材で、このリシン仕上げとの相性も良いですが、このリシン仕上げのデメリットに起因するALCへのダメージも少なくありません(クラックから水が浸入し耐水性が低いALCパネル自体が崩壊してしまう)。また、この手の吹付塗装は周りへの影響も多少なりともあるため、最近はあまり行われなくなっています。
先に作業工程を簡単に解説します。
足場設置の後、先ずは高圧洗浄。
劣化が進んでおり、高圧洗浄によってリシンが大量にはがれてきます。


わが社は特に高圧洗浄、下地処理をしっかり行うよう心掛けており、そのための手間を惜しみません。
完全乾燥の数日後、ALCパネルの継ぎ目をすべてシーリングの『増し打ち(既存のシールの上から新たなシールを被せる)』を行います。
特にサッシ廻りの防水機能が低下すると、そこから雨水が浸透し、サッシの下側角あたりからALCパネルの内部崩壊につながります。
サッシ廻りの防水重要。
養生、下塗り塗布

上塗り2層 (= 中塗り+上塗り)

という流れになります。
順序としては、各入居者の方々の各ベランダから先に済ませます。
パーツの撤去・養生。
下塗り
仕上げ塗装、パーツ復帰(ベランダ内のリシンの砂の掃除も)
各部屋ベランダが終わったら、そのほかの部分に掛かります。



車庫内部も。
看板文字も。

外壁が終わったところで、屋根塗装も行います。
付属パーツが多数のため、半分ずつ施工。






破風板&鼻隠し板も。












こちらの施工には、ラジカル制御型水性塗料である日本ペイントのパーフェクトトップシリーズを使用しています。
高耐候性、防汚性、透湿性(通気性)、防カビ性、環境への配慮型などの多くの機能を、高い次元でバランスさせている塗料で、ここ数年で一気に注目を集めています
こちらの建物、1~2年ほど前に内部の配管工事を行い、その際に外壁の一部を剥がしたため、左右の両側面だけをその復帰工事にて塗装されたそうです。

その塗装色と同じ色調で残り全体を塗替えしてほしいとのご意向です。
今回の施工予定部分、つまり新築の時のままの未施工部分の建物正面と裏面は、外壁に使われているALCというモルタル系の外壁材に、新築時に施された『リシン仕上げ』という砂状素材を混ぜた塗料の吹付塗装がなされています。この工法は比較的リーズナブルなこと、通気性が高いこと(建物の寿命だけでなく人の健康にも影響)、見た目にも高級感があり好まれますが、耐用年数がとても短くクラックが入りやすく、汚れが付きやすく着いた汚れがほぼ取れない、などのデメリットがあります。
外壁に使用されているALCという外壁材はとても高価かつ優れた素材で、このリシン仕上げとの相性も良いですが、このリシン仕上げのデメリットに起因するALCへのダメージも少なくありません(クラックから水が浸入し耐水性が低いALCパネル自体が崩壊してしまう)。また、この手の吹付塗装は周りへの影響も多少なりともあるため、最近はあまり行われなくなっています。
先に作業工程を簡単に解説します。
足場設置の後、先ずは高圧洗浄。
劣化が進んでおり、高圧洗浄によってリシンが大量にはがれてきます。
わが社は特に高圧洗浄、下地処理をしっかり行うよう心掛けており、そのための手間を惜しみません。
完全乾燥の数日後、ALCパネルの継ぎ目をすべてシーリングの『増し打ち(既存のシールの上から新たなシールを被せる)』を行います。
特にサッシ廻りの防水機能が低下すると、そこから雨水が浸透し、サッシの下側角あたりからALCパネルの内部崩壊につながります。
サッシ廻りの防水重要。
養生、下塗り塗布
上塗り2層 (= 中塗り+上塗り)
という流れになります。
順序としては、各入居者の方々の各ベランダから先に済ませます。
パーツの撤去・養生。
下塗り
仕上げ塗装、パーツ復帰(ベランダ内のリシンの砂の掃除も)
各部屋ベランダが終わったら、そのほかの部分に掛かります。

車庫内部も。
看板文字も。
外壁が終わったところで、屋根塗装も行います。
付属パーツが多数のため、半分ずつ施工。
破風板&鼻隠し板も。
ビフォーアフター画像です。
画像をクリックすると、別ウィンドウで大きな画像が出ます。
画像をクリックすると、別ウィンドウで大きな画像が出ます。


こちらの施工には、ラジカル制御型水性塗料である日本ペイントのパーフェクトトップシリーズを使用しています。
高耐候性、防汚性、透湿性(通気性)、防カビ性、環境への配慮型などの多くの機能を、高い次元でバランスさせている塗料で、ここ数年で一気に注目を集めています
上二之町の老舗蕎麦屋『恵比寿』の屋根塗替え工事
2019年06月07日
高山の著名な老舗蕎麦店『恵比寿』本店様より、屋根塗替えのご依頼をいただいた時の工事を紹介させていただきます。
恵比寿は明治31年創業。
画像の左下に一部が写る、由緒ある神社のように物々しい雰囲気の”こけら葺き”の屋根が付いた、ステンドグラスの技術で作られたというガラス製の看板(!)は、建物とともにその創業当初からある120年前の貴重な骨とう品だそうです。すごい


古い町並みの只中なので、観光客がすごく多い(上の画像は古い町並みにある商店が休日である火曜日の早朝なので人けはまばら)。ゴールデンウイーク明けの客足が落ち着いたという時期とのことでしたが、時間の経過とともにたくさんの人が往来します。なので作業にはなにかと気を使います。
恵比寿様いわく、こういう場所だとなかなか屋根の塗替え工事の依頼も踏ん切りがつかなかったそうで、屋根も結構ダメージが進んでしまっていました。
市の景観条例の指定地区なので、屋根の色も施主の自由というわけではありません。町内の担当の方への色の許可の申請をし、通ってからの工事となりました。色の選定も極限られているのです。


例によって、すべての金具や付属品を撤去し、
時間を掛けて高圧洗浄。
その後はいたるところに発生している赤さびを徹底的に、
ひたすらグラインダとワイヤーブラシで除去し、
そこに黒錆転化剤を塗布していきます。





徹底的なサビの処理後は下塗り(サビ止め塗装)。



塗装仕上げ後、約1週間ほど後に金具類の復帰をします。
新品の金具を取り付けているところ。





徹底した下地処理が、塗装を長持ちさせます。ふなさかメンテナンスが一番こだわっているところです。
恵比寿は明治31年創業。
画像の左下に一部が写る、由緒ある神社のように物々しい雰囲気の”こけら葺き”の屋根が付いた、ステンドグラスの技術で作られたというガラス製の看板(!)は、建物とともにその創業当初からある120年前の貴重な骨とう品だそうです。すごい
古い町並みの只中なので、観光客がすごく多い(上の画像は古い町並みにある商店が休日である火曜日の早朝なので人けはまばら)。ゴールデンウイーク明けの客足が落ち着いたという時期とのことでしたが、時間の経過とともにたくさんの人が往来します。なので作業にはなにかと気を使います。
恵比寿様いわく、こういう場所だとなかなか屋根の塗替え工事の依頼も踏ん切りがつかなかったそうで、屋根も結構ダメージが進んでしまっていました。
市の景観条例の指定地区なので、屋根の色も施主の自由というわけではありません。町内の担当の方への色の許可の申請をし、通ってからの工事となりました。色の選定も極限られているのです。
例によって、すべての金具や付属品を撤去し、
時間を掛けて高圧洗浄。
その後はいたるところに発生している赤さびを徹底的に、
ひたすらグラインダとワイヤーブラシで除去し、
そこに黒錆転化剤を塗布していきます。
徹底的なサビの処理後は下塗り(サビ止め塗装)。
塗装仕上げ後、約1週間ほど後に金具類の復帰をします。
新品の金具を取り付けているところ。
徹底した下地処理が、塗装を長持ちさせます。ふなさかメンテナンスが一番こだわっているところです。
折板屋根の塗装のご紹介
2019年05月14日
今日は、折板(せっぱん)と呼ばれるトタン屋根の塗装について書きます。

この折板というのは上記がぞうのようにトタンをジグザグな形にたて方向に折ってあるふきかたの屋根で、雨仕舞い・水はけが極めて良く、サビが発生しにくいというメリットがあります。
工場や倉庫などの大きな箱型の建造物によく使われるほか、一般家屋の場合はガレージの屋根として多く使われる工法です。
今回紹介の屋根は一般住宅に併設するガレージです。日の出町のS様のガレージにて。


ご覧のように、この折板屋根の場合は鋼板そのものはなかなかサビが出ませんが、鋼板をガレージ鉄骨に固定する多数のボルトナットが必ずサビてしまいます。
私どもの施工ではこのハイセットナットを塗替えの機会にすべて新品に交換するよう施主におすすめいたします。
高圧洗浄の後にすべてのナットを撤去。構造上の理由などで撤去できない部分も含めて、この部分のサビを特殊工具で除去します。
これは「ボルトブラッシャー」という工具で、ボルトナットのサビ落としを一瞬にして行なえる高価な専用工具を使います。このブラシをドリルに付けて、ボルトにセットしてグルグルっと回すだけでナットごと磨かれてサビの大半が除去されるのです。
この工具は主に、橋の橋脚などのボルトナットが大量に使われているモノのさび落としで使用されます。これが無いと手作業で延々と時間を要します。



さび落としをしたのちに黒サビ転化剤を塗布し、ボルト部分に養生をしてから塗装しますが、場合によってはハイセットナットごと塗装します。



当然ナットの脱着工賃やハイセットナットのパーツ代が費用に上乗せされますが、屋根を長持ちさせるという塗装本来の目的を考えれば安価だと思います(ハイセットナットの新品パーツ代は非常に安価です)。
この折板というのは上記がぞうのようにトタンをジグザグな形にたて方向に折ってあるふきかたの屋根で、雨仕舞い・水はけが極めて良く、サビが発生しにくいというメリットがあります。
工場や倉庫などの大きな箱型の建造物によく使われるほか、一般家屋の場合はガレージの屋根として多く使われる工法です。
今回紹介の屋根は一般住宅に併設するガレージです。日の出町のS様のガレージにて。
ご覧のように、この折板屋根の場合は鋼板そのものはなかなかサビが出ませんが、鋼板をガレージ鉄骨に固定する多数のボルトナットが必ずサビてしまいます。
私どもの施工ではこのハイセットナットを塗替えの機会にすべて新品に交換するよう施主におすすめいたします。
高圧洗浄の後にすべてのナットを撤去。構造上の理由などで撤去できない部分も含めて、この部分のサビを特殊工具で除去します。
これは「ボルトブラッシャー」という工具で、ボルトナットのサビ落としを一瞬にして行なえる高価な専用工具を使います。このブラシをドリルに付けて、ボルトにセットしてグルグルっと回すだけでナットごと磨かれてサビの大半が除去されるのです。
この工具は主に、橋の橋脚などのボルトナットが大量に使われているモノのさび落としで使用されます。これが無いと手作業で延々と時間を要します。
真っ赤にさび付いたボルトナット
ボルトブラッシャーをセットして電動ドリルを回す
サビが取れ、鉄があらわになってピカッと光っています 素晴らしい工具
さび落としをしたのちに黒サビ転化剤を塗布し、ボルト部分に養生をしてから塗装しますが、場合によってはハイセットナットごと塗装します。
黒サビ転化剤を塗布後、丸1日以上置いて完全乾燥させてから
下塗り(サビ止め塗装)全面施工
塗装が完了し完全乾燥後に新品のハイセットナットを取り付け
当然ナットの脱着工賃やハイセットナットのパーツ代が費用に上乗せされますが、屋根を長持ちさせるという塗装本来の目的を考えれば安価だと思います(ハイセットナットの新品パーツ代は非常に安価です)。
瓦棒葺き屋根も金具をすべて撤去してから施工すべし!
2019年05月06日
飛騨の家屋には現在も、瓦棒葺き(かわらぼうぶき)と呼ばれる鋼板屋根(トタン屋根)が結構多くあります。
近年施工の住宅は横葺き(段葺き)と呼ばれる葺きかたがかなり多くなっていますが、トタン屋根は瓦棒(かわらぼう)葺きに代表される縦葺きのほうが、横葺きと比較して雨仕舞いがかなり良いのがメリットです。
雨仕舞いが良い=水はけが良いということですが、鋼板屋根(トタン屋根)にとってサビも発生しにくいということ。
この瓦棒葺き屋根のサビに対するウィークポイントは、雨水が一番停滞&残留しやすい屋根の最下部先端、つまり軒先と、雪止めアングルを固定する「スノーストップ」と呼ばれる金具が取り付けてある部分になります。軒先は屋根に落ちた雨がすべてそこを経由して雨樋に落ちてゆき、落ちてゆく水は折り目の先端に停滞しやすい性質のため、構造上どうしてもサビが発生しやすい条件が整っています。
一方のスノーストップが取り付けてある瓦棒部分は、経年による汚れ、泥、虫の死骸などが隙間に詰まってしまいます。
その汚れ・ゴミが水分を長時間停滞させてしまい、その結果赤錆腐食につながります。このスノーストップを外すと、ほぼすべてのお宅で赤錆が発生しており、もっと進んでいると腐食で穴が開いてしまっているケースが少なくありません。

私の経験上、3軒に1軒はこのスノーストップの下が腐食で穴が開いてしまっており、ここから雨漏りに至る大きな原因となります。
この金具を外して、そのサビや穴の処置を行わない施工、金具を付けっぱなしの施工というのは私ども業者としては楽ですが、それは完全な手抜き工事と考えています(残念ながら現状はそういう施工が大半です)。
赤サビはトタン屋根にとってガン細胞です。この赤錆というガンの治療をせずに塗装しても塗料が付かないため、すぐに表面に出てきます。
ふなさかメンテナンスは、この瓦棒葺きトタン屋根の塗替え工事はすべての付属金具の撤去を行ってから施工します。
グラインダーやワイヤーブラシ等で赤錆を除去後、黒サビ転化処理(残留した赤サビを薬品で黒サビに転化しトタンの酸化を止める処理)を行ったうえで下塗り(サビ止め塗装)を行い2重のサビ止め処置を施します。その後に穴を塞ぐ処置を行い、その後に中塗り・上塗りを施します。



ほとんどのケースで撤去したスノーストップは再利用が不可能な状態(赤サビによる腐食で)のため、塗装完了後は基本的にスノーストップを新品にしていただくことを施主の方にご理解いただいて見積もり・施工をさせていただいております。


近年施工の住宅は横葺き(段葺き)と呼ばれる葺きかたがかなり多くなっていますが、トタン屋根は瓦棒(かわらぼう)葺きに代表される縦葺きのほうが、横葺きと比較して雨仕舞いがかなり良いのがメリットです。
雨仕舞いが良い=水はけが良いということですが、鋼板屋根(トタン屋根)にとってサビも発生しにくいということ。
この瓦棒葺き屋根のサビに対するウィークポイントは、雨水が一番停滞&残留しやすい屋根の最下部先端、つまり軒先と、雪止めアングルを固定する「スノーストップ」と呼ばれる金具が取り付けてある部分になります。軒先は屋根に落ちた雨がすべてそこを経由して雨樋に落ちてゆき、落ちてゆく水は折り目の先端に停滞しやすい性質のため、構造上どうしてもサビが発生しやすい条件が整っています。
一方のスノーストップが取り付けてある瓦棒部分は、経年による汚れ、泥、虫の死骸などが隙間に詰まってしまいます。
その汚れ・ゴミが水分を長時間停滞させてしまい、その結果赤錆腐食につながります。このスノーストップを外すと、ほぼすべてのお宅で赤錆が発生しており、もっと進んでいると腐食で穴が開いてしまっているケースが少なくありません。
私の経験上、3軒に1軒はこのスノーストップの下が腐食で穴が開いてしまっており、ここから雨漏りに至る大きな原因となります。
この金具を外して、そのサビや穴の処置を行わない施工、金具を付けっぱなしの施工というのは私ども業者としては楽ですが、それは完全な手抜き工事と考えています(残念ながら現状はそういう施工が大半です)。
赤サビはトタン屋根にとってガン細胞です。この赤錆というガンの治療をせずに塗装しても塗料が付かないため、すぐに表面に出てきます。
ふなさかメンテナンスは、この瓦棒葺きトタン屋根の塗替え工事はすべての付属金具の撤去を行ってから施工します。
グラインダーやワイヤーブラシ等で赤錆を除去後、黒サビ転化処理(残留した赤サビを薬品で黒サビに転化しトタンの酸化を止める処理)を行ったうえで下塗り(サビ止め塗装)を行い2重のサビ止め処置を施します。その後に穴を塞ぐ処置を行い、その後に中塗り・上塗りを施します。
グラインダーにてサビ除去後、残留赤サビを黒サビ転化剤で処理
下塗り
穴を塞いだ後にその部分を下塗り
ほとんどのケースで撤去したスノーストップは再利用が不可能な状態(赤サビによる腐食で)のため、塗装完了後は基本的にスノーストップを新品にしていただくことを施主の方にご理解いただいて見積もり・施工をさせていただいております。
腐食が進んで、撤去したスノーストップは再利用不可。廃棄処分です。

横葺き鋼板屋根(トタン屋根)の塗替え、O様宅
2019年05月06日
30数年ほど前からでしょうか、横葺きのトタン屋根の邸宅が飛騨でも増えてきた様子。見栄えが良いのがメリットといえばメリット。古川町にお住いのO様の、今はお住まいになっていない国府町にあるご実家もそのひとつ。
しかしこの横葺き屋根、“サビが非常に発生しやすい”というトタン屋根にはあってはならないデメリットがあるのです。
見た通り折り目が横方向に幾重にも重なっている構造で、水分はこの折り目の先端に停滞しやすい性質があり、尚且つ水は狭いところに入り込む習性「毛細管現象」という性質があるため、各折り目の中に雨水が入りやすい。
この折り目は屋根を葺いた直後はある程度の隙間があるので中に入った水分も乾燥しやすいのですが、毎年積雪などの重みで段々隙間がつぶれてゆく。この狭くなった隙間に入った水は乾燥しにくく、日光で熱せられてトタンが熱くなると水分が付着した部分の鋼板は早々にサビが発生してしまうのです。
これを最初の塗替え工事の際に高圧洗浄で折り目の中の汚れをしっかり洗って、完全に乾燥してから折り目の隙間の中にしっかりと塗料を入れて塗装してあれば良いのでしょうが、不十分な洗いと不十分な塗装という施工が反ってサビを誘発して、後年折り目からサビ汁が流れ出る状態になってしまいます。
塗装すると雨水は水玉になるので、塗装の前と比較して水分が乾きにくくなるのです。この水玉が中途半端な塗装部分に長時間停滞してしまいサビを誘発してしまうのです。雨がかかったり日光に晒される部分の塗装施工は絶対中途半端なことをしてはなりません。
表面に出ているサビならばグラインダーで無理なく除去できますが、この折り目の中のサビはマシンが入らない。ワイヤーブラシ等使って手作業でシコシコやっても思ったように除去できないのです。この折り目の中のサビの除去は不可能と断言しても良いくらいです。O様宅も、そんな状況の屋根でした。



本来ならば葺き替えを薦めるほどのレベルでしたが、O様はそんなに遠くない将来取り壊すつもりだけど、しばらくは維持しておきたいのでとりあえず延命だけでもできればというご意向でした。ならばとできる限りの処置を取るため高圧洗浄機で十分に洗浄した後に、さらにつぶれた折り目をケレン(革スキ)で広げて中のサビをピアノ線ブラシ(ワイヤーブラシの中でも特に強い!)で延々と手作業で水研ぎを行い、できる限りのサビ取りを行った後に完全に乾燥させてから下塗り、折り目の中にもたっぷりとサビ止め塗料&仕上げ塗料を吹き付けで入れ、表面はローラーで仕上げ塗装を行う。
サビ取り作業は大変どえす~


これで3年間、サビ汁が流れて出てこなければ、この延命処置は成功といっても良いかと思います。
特に横葺き屋根は早め早めの塗替え対応と、ちゃんとした塗替え施工が必要です。早くてもダメな施工は屋根の寿命を縮めますから。
しかしこの横葺き屋根、“サビが非常に発生しやすい”というトタン屋根にはあってはならないデメリットがあるのです。
見た通り折り目が横方向に幾重にも重なっている構造で、水分はこの折り目の先端に停滞しやすい性質があり、尚且つ水は狭いところに入り込む習性「毛細管現象」という性質があるため、各折り目の中に雨水が入りやすい。
この折り目は屋根を葺いた直後はある程度の隙間があるので中に入った水分も乾燥しやすいのですが、毎年積雪などの重みで段々隙間がつぶれてゆく。この狭くなった隙間に入った水は乾燥しにくく、日光で熱せられてトタンが熱くなると水分が付着した部分の鋼板は早々にサビが発生してしまうのです。
これを最初の塗替え工事の際に高圧洗浄で折り目の中の汚れをしっかり洗って、完全に乾燥してから折り目の隙間の中にしっかりと塗料を入れて塗装してあれば良いのでしょうが、不十分な洗いと不十分な塗装という施工が反ってサビを誘発して、後年折り目からサビ汁が流れ出る状態になってしまいます。
塗装すると雨水は水玉になるので、塗装の前と比較して水分が乾きにくくなるのです。この水玉が中途半端な塗装部分に長時間停滞してしまいサビを誘発してしまうのです。雨がかかったり日光に晒される部分の塗装施工は絶対中途半端なことをしてはなりません。
表面に出ているサビならばグラインダーで無理なく除去できますが、この折り目の中のサビはマシンが入らない。ワイヤーブラシ等使って手作業でシコシコやっても思ったように除去できないのです。この折り目の中のサビの除去は不可能と断言しても良いくらいです。O様宅も、そんな状況の屋根でした。
折り目のいたるところからサビ汁が流れ出ているO様のご実家の屋根
折り目の中のサビが酷い・・・
本来ならば葺き替えを薦めるほどのレベルでしたが、O様はそんなに遠くない将来取り壊すつもりだけど、しばらくは維持しておきたいのでとりあえず延命だけでもできればというご意向でした。ならばとできる限りの処置を取るため高圧洗浄機で十分に洗浄した後に、さらにつぶれた折り目をケレン(革スキ)で広げて中のサビをピアノ線ブラシ(ワイヤーブラシの中でも特に強い!)で延々と手作業で水研ぎを行い、できる限りのサビ取りを行った後に完全に乾燥させてから下塗り、折り目の中にもたっぷりとサビ止め塗料&仕上げ塗料を吹き付けで入れ、表面はローラーで仕上げ塗装を行う。

↓ 下 塗 り ↓
↓ 施 工 後 ↓
これで3年間、サビ汁が流れて出てこなければ、この延命処置は成功といっても良いかと思います。
特に横葺き屋根は早め早めの塗替え対応と、ちゃんとした塗替え施工が必要です。早くてもダメな施工は屋根の寿命を縮めますから。